当店がニコンさんと本格的におつきあいを始めたのにはワケがあります。創業者である父の時からももちろん取引はありましたが、遠近などの累進レンズのメインは他社さんがメインでした。
もう20年以上前になるでしょうか。ニコンさんがある遠近両用レンズの新製品の発表会を大阪で開催し、たまたま僕が参加しました。

そのプレゼンターが現ニコンメガネ(ニコンレンズではありません。ニコンさん直営のメガネ店です)社長の加藤さんでした。

加藤さんのプレゼンはレンズ性能だけに留まらず、今後のニコンのビジョン、マーケット動向までをとても分かりやすく説明され、僕はとても驚きました。

それ以降、新作発表には必ず参加するようになり、ニコンさんがどう考えているのかを知る場にもなっていきました。

回数を重ねているうちにニコンとしてこれを売りたい!この製品は高性能なのでどうか拡販して下さい!ではなく消費者が、小売店が求めている製品を開発、販売しているという姿勢が段々と明確に伝わってきました。

これは小売店にも通ずることです。お客様にこれを売りたい!と思うより、お客様により喜んで頂ける物を提供する。言葉で表すとこれだけですが、じつはとても難しいことだと僕は常々思っています。

でもニコンさんはそれを本気で考えておられます。

そうこうする内に当店の累進レンズはニコンさんの比率が増えてくるのも当然ですね(^_^)

10年ほど前に当店のハイエンド累進レンズがニコンさんになる決定的な製品が発売されました。AIシリーズです。サンプルレンズを見たときにその視野の広さに驚愕しました。じつはこのレンズもニコンさんと取引があるだけで扱える製品ではなく、ニコンさんの許可が必要でした。これには理由があり、ニコンにとってもとても自信作。なので技術力が足りず真価が発揮できないようなお店には卸さない、という姿勢でした。
これに関しては僕の方からぜひ扱いたいのでとニコンさんにお願いし、許可して頂きました。その後もAIシリーズは進化を続け、当店のお客様にも非常にご満足頂く商品となって現在もその座は揺るぎありません。現在でも淀川区では当店だけが取扱店のようです。

さて、そんな折、担当営業者からニコンレンズウエアパートナー(NLP)に入らないか?と打診されました。実はそれまでその存在すら知りませんでした。全く初めての情報だったので前向きに検討するけど今すぐ返事はできないと保留にしました。

その後、色んな方からNLPについての情報を集めたのですが異口同音に入った方が良いと言われました。ある商社担当者からは「入れてくれと言っても入れない組織ですよ。誘われたのなら光栄ですやん!」とまで言われました。

確かに全国のニコンレンズ取り次ぎ店は約5000社。そのうちNLPは約300社。その数だけを見ても差別化されてますよね。

結局すぐに入会を決め、試験を受け合格したので加えて頂くことになりました(^_^)

NLPの目的は優れた「見えごこち」体験によるメガネの価値の違いを消費者に「見える化」することで販売店と共に成長したい、です。

資格としてはニコンさんのウェブサイトにも書かれています。

多くの方々に高品質な眼鏡をお届けするために作られた新しいプログラムがニコンレンズウェアパートナー。
ニコンのレンズを知り尽くし、優れた技術を持つ眼鏡店にのみ与えられた名称です。
ニコンメガネの技術と経験を受け継ぎ、高品質なニコン基準の眼鏡をお届けするために特別なトレーニングと厳しい審査を通過した眼鏡店のみがレンズウェアパートナーの資格を持っています。

先に書いた加藤さんが社長を務める東京青山にあるメガネ店「ニコンメガネ」で得られたノウハウや全国NLP会員店の成功事例をNLPで共有することでお客様のよりよい「見えごこち」を提供するシステムです。

じつは先日初めてNLP特別セミナーと懇親会があったので参加してきました。近畿地区で頑張られているお店のオーナーや店長さんが参加され僕もとても刺激を受けました。これからもNLPの名に恥じないよう、より良い「見えごこち」を提供していきます。